2008年2月24日日曜日

同時進行的【e-Tax】顛末記 - その11/追記 (おまけ) -

先日、最終稿を掲載した後に、本稿と同様に【e-Tax】に関するブログを検索してみた。

ちなみに検索キーを「【e-Tax】 and 顛末」としてGoogleで行った。

結果、2月18日の確定申告開始日より先に、つまり還付申告なら先に行えることから、本稿がスタートするより前に、すでに同様の趣旨のブログが数多くアップされていたことが分かった。

注意深く読んでみると、JAVAにまつわるトラブル(という曖昧な表現に留めるが…)を中心に、苦労談や失敗して諦めた経緯を記したものが多い…という印象を得た。


斜め読みをすると、既に経験者なだけあって、大まかな論調が判断できる。
だから、どうしても「上手くいかなかったケース」を中心に読むことになってしまったと思う。
症状は? 原因は? 同じ症例探しのようだ。
だから、余計にそうした印象を得た大きな理由かもしれない。
残念ながら、読み込んだサンプルを基に定量的なトラブル発生確率を計っていない。
が、どうも上手く行っていないような気がする。

先述の、私に触発されて試みている友人からも
「上手く進まない」
との連絡をもらった。
PCのスキルにして、私なんぞ足元にも及ばない、その友人においてもトラブルらしい。


国税庁が現状把握のために何らかのアクションを予定しているのか不明だが、こうした反響について真摯にユーザーの声を聞くべきだと思う。

税金を投入し、将来に当然のことイニシャルコストの回収を予定しているであろうと信じるからこそ、中途半端に終わらせてはならないからだ。
ただ、自己満足に過ぎる程に過度な完成度を追求することも、これまた税金の無駄遣いになるから、なかなか塩梅が難しい。


さて、
ASPの完成度は確かですよ…
問題はクライアント側の設定にありますよ…
つまり、問題はあなたの側ですよ…

そう言われてしまえばそれまでだが、しかし、従来の通りであればむしろ簡単な手書き作業で終わっていたハズの申告手続きが、そもそも税務的な処理とは全く関係のないところで、納税者の大きな犠牲を伴って成り立っていることを忘れてはならないだろう。

エンピツの芯が折れたなら削り直して、再び書類に向かうことができるが、果たしてPCに起きたトラブルをどれほどの人が自分で解決して、再びキーボードに向かうであろうか。
次の年に、前年のトラブルを思い出しはしないだろうか。


一連の作業に要した総時間のことを考えれば、手書きの方が早かった…という感想を述べているブログもあった。私も経験者だから理解できる。
仮に、来年の申告の際には今年の設定が反映される…としても、それが
「来年もe-Taxで」
と前向きに考える人の掘り起こしに、どれほどの効果があるものやら。

より多くに使ってもらうことを旨とするなら、
例えばだが、収支明細・決算書の作成事前の会計ソフトまでASPにするなどの提案も可能だ。
あくまでも納税者の選択により、一年間の継続使用、かつ、複数年にまたがる記録までも処理してくれるのなら…定期的に当該システムを使用する場面もあろう。
が、現状では結果をワープロ様に所定位置に入力するのみであって、事務処理性能に劣ると言わざるを得ない。
そんな、周辺環境の整備もあっていいかもしれない。

さて、ネガティブなことばかり述べたが、最後に一言。
「かくていしんこく」…と入力すると変換は「確定申告」なのだが、単に「しんこく」と初めて入力した際に「深刻」になってしまったのには、笑えなかった…(笑い)


平成20年確定申告用にどのようなASPが提供されるのか、それを確認する意味も込めて、私は来年に再びe-Taxに拠ろうと考えている。

併せて、一人でも多くの人が、e-Taxを利用することを祈っている。


<おしまい>