2008年2月20日水曜日

レビューブログのこと

ここ半年ほど、別の場所でいわゆるレビューブログを書き列ねてきた。
与えられたテーマにしたがって書く。
一定の様式や指定された要求を満たす「提灯記事」と言われるものだ。
書くと決めたら、本当は嫌いでも大好き…、欲しくなくたって欲しい欲しい…、見たこと行ったこと名が無くても、まるで見てきたように、行ったことあるように、想像して書く。
読み手を想定して、テーマによって、男だったり女だったり、若者だったり、年寄りだったり、「です・ます/だ・である」の調子を書き分けたり…と、打ち合わせこそないが勝手に書き分けしたりして悦に入っているのが、正直なところしんどくなって来た。


依頼の段階で
「想像して書いてください」
と明らかに気遣いしている場合もある。
しかし、ここでテーマを選ばないと、男性が生理用品のレポートをするようなことにもなりかねない。
というより、それに近いことが起きている。

レビューにおける視点の設定や表現方法という観点からすると、書き起こしている限りにおいてオリジナリティーは認められるが、それとて大半をリリース記事を参考にしているから、その範囲を脱しない。
だから、私が思うところのクリエイティビティーに欠けている。

名たる新聞社の経済欄や経済紙のベタ記事とて、リリースをソースにしたレビュー記事も同じようなものだ…そう言っている仲間もいるが、それだからといって記事の本質が変化するものではない。
外形的な「権威」を背景にしていることにより、仮に本質が同じであっても評価が異なるようなことがあってはならないと思う。
しかし、世の中は「権威」がまかり通る…本稿の論旨を外れてボヤキ始めた(?)ので、この辺にして。

レビューブログは何がしかの対価を伴うものだから、それが些少であろうとも自虐的に「提灯」と言い切ってしまうのは、スポンサーのことを考えると如何なものかとも思う。

「お小遣い稼ぎ」と割り切れば、それまでのことなのかもしれないが。
しかし、
「それ欲しさでは無い…」
と変に斜に構えているから、余計にしんどくなる。
そう言っておいてなんだが、よくよく考えると斜に構えているわけじゃなくて、与えられたテーマで、スポンサーの意向にベッタリの記事を書くことの訓練…記憶の呼び覚ましで始めたようなものだから、
「お小遣い稼ぎ」ではなく、かつ、「提灯記事であること」を承知の上で望んで始めたハズだった。

そのくせ、自分でテーマを見つけて書くことの難しさも心得ているつもりだ。
テーマなら何でもいい…とは言っても、ただブログのカレンダーに穴を空けないためだけのことで、無理やりテーマを捻り出すのも、結果的にスポンサーの有無の違いだけで「提灯記事」と変わらない気がする。

ちょっと、ペースダウンしてテーマと向き合う姿勢に転じようか…そう思っている。
自分に合ったテーマを厳選すること、あるいは、当初のように合作で書き分けをすることなど、具体的に考えよう。


<おしまい>