2008年2月29日金曜日

「お金の無心」というシチュエーションにおける電報の優位性について

「カネオクレ シンゾウ」

お金の遣り繰りに困って、ご両親に無心するのでしたら、なんて言ったって電報に限ります。
だって、これだけ通信手段の発達した世の中で、相手方に対して比較的スピーディーにしかも一方的に意思を伝えることのできる手段といったら電報をおいて他にありません。

確かに、お相手に気持ちを十分に伝えるのであれば、もっと良い手段が考えられるでしょう。手紙という手段があります。電話という手だってあります。もちろんのことメールもそうです。
「何をいまさら電報なんて、古くさいったらありゃしない…」

双方向コミュニケーションだ、マルチメディアだと少々言い古された言葉も含めて騒々しいなか、うなずけるご意見です。
わざわざ電報を打つとしたら、思い当たるのは結婚披露宴や告別式くらいしかないのは、悲しい事実です。

一流企業の取締役にでも就任したお祝いならいざしらず、係長に昇進したくらいだったり、三回忌の法事がある…、その程度でわざわざ電報を打つことは、まずもってあり得ません。

しかし、こうした電報の形式的な利用法を別にして、電報により実質的な利用価値を追求するのでしたら、そのケースとして「お金の無心」の場合が挙げられます。

この「お金の無心」という限られた局面においてこそ、電報の実質的な存在価値を見出すことができるのです。

だいいち、親子関係のように極めて近い仲であっても、電話を掛けたなら本題に入る前に簡単であっても時候のご挨拶や近況報告の一つや二つは絶対に欠かせません。
当然ですが、電話の目的が「お金の無心」であってもです。


【電報と電話の比較】

プルルルルッ、プルルルルッ、…カチャ…。

「あっ、お母さん…。オレ、オレ…シンゾウだけど。実は五万円送って欲しいんだ…。よろしく頼んだよ。じゃあね」

ガチャッ!

理想的には、このくらい短い会話で用を済ませ、確かな成果を得たいのが「お金の無心」です。

(注:オレオレ詐欺における会話ではありません。)

が、しかし、実際はそう簡単に、理想どおりに事は運びません。

「シンちゃん、元気だったの?」
「ちゃんと食べてんの?」
「お正月はスキーとか、ボードとか言ってたけど…、お盆には帰れるの?」

シンゾウ君から久しぶりに掛かってきた電話のこと。
そりゃあ、お母さまにしたって、シンゾウ君のことを案じています。
矢継ぎばやの質問を浴びせることになるのは当然です。

この間、そう2ヶ月前くらい前の電話では
「いまさら子供扱いはやめて欲しいんだなぁー。もう、電話に出ないよー、母さん、それでいいの?」
そう、軽く脅かしておいて、その先、何を聞いても、
「ああ…、ああ…、それで…?」
ナマ返事しかしなかったシンゾウ君です。

しかし、今回は事情が違います。
いつになく、頑張って答えようとしている、そんな努力のあとが見られます。
そうです。この後に予定している「お金の無心」という本題があるからです。
目的が達せられるまでは、じっと我慢のシンゾウ君です。
こうして、しばらくぶりの近況報告があったうえで、シンゾウ君はやっとやっとの思いで本題に入ることになるのです。

さて、「お金の無心」というシチュエーションにおける、電報の優位性について、もっと深く考察することにしましょう。

「お金の無心」という本題を心に秘めながら、ここで言い出せたならシンゾウ君としてもいい方なのかもしれません。お話の展開によっては、言い出せずに終わってしまう可能性だって十分に考えられます。

「実はサー、どうしても十万円ほどイリヨウがあってサー」

意を決して、遣い慣れない単語まで駆使してこう切り出すまでには、軽く五分や十分は経ってしまっているはずです。

これで、ことが終わりかというと、いやいや、まだまだ続きます。
「シンちゃんの言いたいことは、ワ・カ・リ・マ・シ・タ。でも何に使うの? お母さんにもわかるように説明して…。お父さんに叱られちゃうのよ」
どんなに切迫した事情があったにせよ、無心するお金の多少にかかわらず事情説明というのは骨が折れるものです。

この段階にまで及んで、ビシッと一発で納得してもらえるような説明が付けられずにいると、展開はさらに硬直化し、長期化します。
「ちょっと待って、お父さんに替わりますから…」
「ちょっと待ってはこっちの台詞…、あじゃぁ!」
お母さんとの間で交渉成立と思っていたシンゾウ君です。
お父さんまで出てくることは予定に入っていなかっただけに、この先が思いやられます。

ところが、これが電報の場合ですと冒頭のとおり、まことに簡潔明瞭に、スペース込みでたったの十文字程度でご本人の要求がご両親に伝えられることになります。
読んでおわかりのとおり、ほぼ完璧に要求が提示されています。

「一0マン」とか「二0マン」と、さらに三~四文字書き添えられていたならば、内容的にはほぼ完璧、合格点です。電報における文章としては、非の打ち所がありません。
この一方的な要求の投げ掛け方が、なんとも秀逸なのです。

ご両親にしてみれば、クドクドとなんらの事情も説明されていないので、よりいっそうの不安がかき立てられます。

何がどういう事情で「カネオクレ」にまで至ったのか、シンゾウ君に確認することができないのです。
電話で事情を聞こうと思っても、出られるのか出られないのか、ずっとルス電です。

「高利貸しなんかに手を出すより、家でなんとかするか…」
結果的にこれでいいんです。

電報だけに許される、情報の一方通行というやつです。

「リユウヲセツメイセヨ チチハハ」

こんな返信電報が届くことは、まずあり得ません。

「理由はまたの機会に…」

またの機会って、一体いつのことやら見当もつきませんが、シンゾウ君想いの優しいお母さんとしてみれば、そう無理矢理納得して、いや、納得させて…、とりあえずお金を送る用意をせざるを得なくなること請け合いです。

そして、シンゾウ君が電報を発してから早ければその日のうちに、遅くとも明日、明後日には、電信扱いかそれとも速達の現金書留かなにかで彼の手元にお金が届くことになるでしょう。

どうみても、このケースの場合には電話より電報に分がありそうです。

さて、ここまで電話との比較における電報の優位性を観察してきましたが、次は手紙との比較論を展開してみることにしましょう。


【電報と手紙の比較】

電話の場合に比較してこれが手紙の場合であっても、事情は同じようなものです。


  前略 おふくろ様

  訳あって 至急ご用立て願う 金十万円也

  早々 シンゾウ


手紙のスタイルを採用した場合には、これで済ませようというのは、ちょっと虫が良すぎます。

「お母さんお元気ですか。ぼくは元気です。近頃めっきり秋の風情を感じさせる虫の音が…云々」

稚拙であろうとなかろうと、手紙には手紙のスタイルというものがあり、それは親と子の間であっても、決してそのスタイルを崩すことはできません。
絵文字がタップリの携帯メールならいざ知らず、このケースは手紙です。

「前略と早々の関係」について、やっとのことで呑み込めたシンゾウ君に、文章の内容や構成について過度の期待を寄せることはできません。

「じゃーん、シンちゃんでーす。お久しぶりの登場でーす!」

同好会の仲間内で回し読みしているような「活動の記録」や深夜番組への投稿ハガキならいざ知らず、こんな軽いノリも御法度というものです。

シンゾウ君でさえ、お金の無心をするのに、さすがに「こりゃマズイぞっ」と気づいています。

しかし、よく考えてみれば、自分の気持ちを手紙できちんとお相手に伝えるなどということを、いまのいままで一切したことのないシンゾウ君です。
学校で練習した記憶すらありません。

だって、いまお付き合いしている彼女に愛の告白をしたときだって、お酒の勢いに任せて長時間にわたって電話で口説いて、それで済ませちゃったくらいです。
なんとも簡便、お手軽です。ラブレターを書いた経験なんてないのです。

これじゃ、手紙でお金の無心なんてできるはずがありません。

仮に、やっとのことで手紙に思いをしたためることができたところで、

「父、母が納得できるよう、理由をきちんと説明しなさい。返事を待ちます」

シンゾウ君のところには、間違いなく現金書留ではなくて返事待ちのお手紙が届くに決まっています。
手紙を書こうと思い立ってから、実際に書き始めて、その後にご両親から了解を取り付けるまでには、どう少なく見積もっても一週間、段取りと運が悪けりゃ十日や二週間はかかるものと踏んでおかなければなりません。
そこまで時間が経過しないうちに、あえなく失敗に終わる可能性だって十分にあります。

このように「カネオクレ」の短い文章に込められたシンゾウ君の思いは、電報というスタイルを採用することによって、極めて端的にご両親に伝えられ、これまた、極めて確実に所期の目的を達成することが可能になるのです。

ですから、お金の無心をするのでしたら、そして、その理由が取るに足らない極々つまらない内容であればあるほど、電報という手段を利用しない手はありません。

「早い、安い、面倒じゃあない」

お金の無心について、しっかり三拍子揃っているのが電報です。

あなたのお部屋から115。
軽くボタンを押してみてください。
あなたのメッセージを伝えてくれるやさしい声が返ってきます。

お金の無心には電報です。

高利貸しをご利用になるのも結構ですが、その前に一度お試しになられてはいかがですか。

最後に一つだけ、たいへん重要なことをお話しするのを忘れていました。

「カネヲクレ」

くれぐれも、そう打電しないよう、されないよう、十分にお気をつけください。

「オ」

「ヲ」
たった一字違いで、ご両親の心象に大きな差が生じます。

くれぐれもお大事に。


<おしまい>


2008年2月27日水曜日

That's 雑音

今日、外出の際に、ある店で昼食をとる機会を得た。

当初、そこにと目指していた店の前を通りかかったとき、駐車場が混んでいたから、待つのを嫌う連れの意向で、そこを諦めた。
国道沿いに車で移動し、探しながら次の店に行った。
初めての店のことだが、家族連れと思われる客を中心に、そこそこの入りだった。

さて、食事の内容はともかく、他が最悪だった。
最悪の評価とは、BGMと思しき「雑音」のことである。

その雑音とは有名な歌手の熱唱だった。
「桃色吐息」その他一連の曲。

熱唱のことは当の歌い手の責任ではないことは明らかであり、また、音源には如何ともしがたく、よって雑音たらしめる主な原因は店側にある。
その店側により設定されたボリュームが私の不快感を増幅させている。

音量が過ぎる。
正直に「雑音」と記す。

しかし、なぜに無音の環境をサービスできないのかな。
施すサービスあれば、施さないサービスもありと思うのは当方の勝手か?

運動会において四六時中、音楽を流し続ける愚と同じ。
この手の過剰サービス、思慮無き無粋の垂れ流し。
迷惑するのは客ばかりか。
それとも、迷惑と思わない無粋な客が増えたのか。
さすれば、私が少数派なのか、異端なのか、変人なのか。

そうと知っているならば、訪れることは無い。
であるなら、今回は一見客だからと諦めるしかないか。
二度と行くまい…と、歯軋りするのみ。

家に帰って、その店のクチコミレビューなるものを引いたが、この件、つまり音響について触れているものは見当たらなかった。

私が音に対して度を越して過敏なのか、他によるレビューの際に音に関する別環境であったのか。
それとも、その店にあっては、余程のこと音に鈍感な客ばかりが集まっているのか。


耳を澄ませばこそ聴こえし音を尊ぶ風情を忘れてはなるまいに。


<おしまい>


2008年2月26日火曜日

相合傘考

天気予報で「午後から雨模様」、「降水確率50%」とか聞くと、絶対に傘を持っていかないという男の話を聞いたことがあります。

天気予報を決して信じない偏屈者かと思いきや、さに非ず。
よほどの自信家とみえて、例の古典的な相合傘のパターン狙いの予定行動だったそうです。

しかし、友人が彼の家を訪ねてそこで見たものは、うず高く積まれたビニール傘の山だった…とか。

相合傘の図式に憧れる気持ちは理解できます。
が、そこはやはりお互いが傘を持っていることを前提に、男性側から女性に傘を差し出すのが古典的なルール、手順というものです。

この先、当の女性が差し出された男性の傘を受け入れられるかどうか、そこが二人にとって運命の分かれ道であることは言うまでもありません。
男にとっても女にとっても、下心あるいずれかの者には、ここは吉凶、緊張の瞬間です。

ですから、初めっから
「ボク、傘、忘れちゃった。入れてって」
こうした陽動作戦は、当事者たる女性ならずとも世の女性、あるいは心健やかな男性にとりまして、紛れも無く邪道の行為というほか無いでしょう。

だって、お洒落な女性用の傘は、二人で入るにはあまりに小さすぎますから。


<おしまい>


2008年2月25日月曜日

少雪地帯の「雪かき」に見る当世コミュニティー考

南信州は雪が少ない。

南と冠するだけのことあってか、南北に長い信州のうちで最も少ない地域だ。
だから、「雪深い信濃の…」などの言葉は、当地には馴染まない。
「信州出身です」と自己紹介しておいてから、南信州の雪に関する特殊事情(?)を説明するのに苦労した記憶に事欠かない。

数年前のこと、何を間違ったか一晩で50cm超の積雪…ということが1日だけあった。
それとて、記録によれば私が生まれてこの方、2度目のタイ記録だったそうな。
折角なら1cmでも記録更新して欲しかった。

昨年などは1月7日、当地の行政が主導する成人式当日が雪に見舞われた記憶だ。
ただし、全国的な暖冬傾向のこともあってだろう、昨冬に降雪の記憶はこの日だけだった。

晴れ着を装った娘の写真のうちの1枚は、ボタン雪降る神社の鳥居の前で、紅の蛇の目笠の中だった。
娘もカメラマンも背景という意味においては、稀にみる絶好の材料を得たものだと思う。

ここまでは余談として許されよ。


さて、今年は平年並の雪。
記憶では、昨年末に名古屋からブログ仲間が訪れたときと、今年になって3回、計4回の降雪だ。
昨年中の1回は、さほどでもなかったが、あとの3回は雪かきが必要だった。

ここで申し上げたいのは、その雪かきのことだ。

私が幼い頃の記憶では、まだ若かった父母が、少しでも雪が積もれば雪かきをしていた。

正しくは「雪かき」というより、竹箒で用が足りるほどの少ない量のうちに、回を重ねて掃き散らすという方が当たっている。
「雪掃き」だ。

降雪量にもよるが、1回の降雪で数回に渉る「雪掃き」の繰り返しだったと思う。子供の頃、それを手伝ったことをよく覚えている。

「積もってしまうと掃けなくなる…」
「箒で掃けるうちに…」

雪が止んでから一度で済ませれば…と思える雪の処理を、何度にも分けて作業していたのは、そんな理由だったらしい。
手間を掛けていたのは、その家の勝手だろうから、同じ考えで同じことをせよと言われても、なかなか難しいと思う。

しかし、父母の掛けた手間から得られた結果といえば、確かに雪の少ない公道だった。

その雪掃きされた公道は、わが家の前だけではなく、積もった雪の濃淡こそあれ、地区の公道は同じように雪かきがされていたと思う。
わが家の記憶で記しているが、それは地域一帯に等しく行われていたという記憶に等しいことになる。


そうした記憶があるものだから、自分の家の敷地や通路をはじめ、公の道の雪かきを欠かさない…、否、欠かせない。暗黙のうちに、自分の家の雪かきを必要とする若干の通路と、敷地が接した公道の人一人の通行を確保できる程度は雪かきすることに疑問が無かったし、苦も無かった。だから、実際に雪かきをしてきた。

考えようによっては、名たる豪雪地帯でもないことから、地域ぐるみで組織だった雪かきに人足を出すまでも無かろうことは、理解に難くない。
当地の誰にしてみても、おそらく生命に関わる問題でないと考えられるから(笑)。

仮に何もしないで放っておいたとしても、ほぼ1日程度の日射があれば十分に解けてしまって、舗装した路面が現れるから、目くじらをたてるとこでもないのかもしれない。

しかしである。
自分がそうしているから…といって、他に強制できるものではないことを十分に理解したうえで、敢えて申し上げるが、雪かきをしない家が増えた。

一定の時間内なら、雪かきされている・されていない…は視覚的に歴然と表れてしまう。


年寄りは言う。

「ご近所に申し訳ない」
「雪を掃いてないのは目立つ(から体面が悪い?)」

昔と今は違うと言えばそれまでだが、しかし、誰に言われるともなく公道までも雪を掃く、自分の住まいする地域を住みやすくしたい…そんな気持ちが失われつつあるのかなと思う。

地域コミュニティーの再構築だとか、難しいことを言う物知りが多いが、この件に関する限り、そんな面倒な話ではなく、安全な往来だとか歩きやすくしたい…そんな簡単な話で、実行が伴いさえすれば済むことと思う。

穿った見方をすれば、当地とて地域社会に支障を来たすほどの降雪があれば、切羽詰って全く異なった対応があるのかもしれない。
だから、当地の降雪量が中途半端なのかな(笑)

もう80歳を超える叔父が笑いながら言っていた。
「うちは道に面した玄関間口は狭いが、道に沿って境が長いもんで。余所より多く雪かきせにゃならん」
昨日今日に始まったことではないはずだが、気にする様子も無い。

あまり具合の良くない脚を気にしながら、竹箒を振るっている年寄りの姿を思うと、雪かきに見える地域って何なのか、よく分からなくなる。


<おしまい>


2008年2月24日日曜日

同時進行的【e-Tax】顛末記 - その11/追記 (おまけ) -

先日、最終稿を掲載した後に、本稿と同様に【e-Tax】に関するブログを検索してみた。

ちなみに検索キーを「【e-Tax】 and 顛末」としてGoogleで行った。

結果、2月18日の確定申告開始日より先に、つまり還付申告なら先に行えることから、本稿がスタートするより前に、すでに同様の趣旨のブログが数多くアップされていたことが分かった。

注意深く読んでみると、JAVAにまつわるトラブル(という曖昧な表現に留めるが…)を中心に、苦労談や失敗して諦めた経緯を記したものが多い…という印象を得た。


斜め読みをすると、既に経験者なだけあって、大まかな論調が判断できる。
だから、どうしても「上手くいかなかったケース」を中心に読むことになってしまったと思う。
症状は? 原因は? 同じ症例探しのようだ。
だから、余計にそうした印象を得た大きな理由かもしれない。
残念ながら、読み込んだサンプルを基に定量的なトラブル発生確率を計っていない。
が、どうも上手く行っていないような気がする。

先述の、私に触発されて試みている友人からも
「上手く進まない」
との連絡をもらった。
PCのスキルにして、私なんぞ足元にも及ばない、その友人においてもトラブルらしい。


国税庁が現状把握のために何らかのアクションを予定しているのか不明だが、こうした反響について真摯にユーザーの声を聞くべきだと思う。

税金を投入し、将来に当然のことイニシャルコストの回収を予定しているであろうと信じるからこそ、中途半端に終わらせてはならないからだ。
ただ、自己満足に過ぎる程に過度な完成度を追求することも、これまた税金の無駄遣いになるから、なかなか塩梅が難しい。


さて、
ASPの完成度は確かですよ…
問題はクライアント側の設定にありますよ…
つまり、問題はあなたの側ですよ…

そう言われてしまえばそれまでだが、しかし、従来の通りであればむしろ簡単な手書き作業で終わっていたハズの申告手続きが、そもそも税務的な処理とは全く関係のないところで、納税者の大きな犠牲を伴って成り立っていることを忘れてはならないだろう。

エンピツの芯が折れたなら削り直して、再び書類に向かうことができるが、果たしてPCに起きたトラブルをどれほどの人が自分で解決して、再びキーボードに向かうであろうか。
次の年に、前年のトラブルを思い出しはしないだろうか。


一連の作業に要した総時間のことを考えれば、手書きの方が早かった…という感想を述べているブログもあった。私も経験者だから理解できる。
仮に、来年の申告の際には今年の設定が反映される…としても、それが
「来年もe-Taxで」
と前向きに考える人の掘り起こしに、どれほどの効果があるものやら。

より多くに使ってもらうことを旨とするなら、
例えばだが、収支明細・決算書の作成事前の会計ソフトまでASPにするなどの提案も可能だ。
あくまでも納税者の選択により、一年間の継続使用、かつ、複数年にまたがる記録までも処理してくれるのなら…定期的に当該システムを使用する場面もあろう。
が、現状では結果をワープロ様に所定位置に入力するのみであって、事務処理性能に劣ると言わざるを得ない。
そんな、周辺環境の整備もあっていいかもしれない。

さて、ネガティブなことばかり述べたが、最後に一言。
「かくていしんこく」…と入力すると変換は「確定申告」なのだが、単に「しんこく」と初めて入力した際に「深刻」になってしまったのには、笑えなかった…(笑い)


平成20年確定申告用にどのようなASPが提供されるのか、それを確認する意味も込めて、私は来年に再びe-Taxに拠ろうと考えている。

併せて、一人でも多くの人が、e-Taxを利用することを祈っている。


<おしまい>


2008年2月22日金曜日

同時進行的【e-Tax】顛末記 -その10(最終回)-

【action13】
さて、今回をもって最終稿にしましょう。

やるべきことはやったし、確定申告書に何か問題があれば当局からの問い合わせがある…?

友人も、触発されててのことか(?)、【e-Tax】にチャレンジ中との連絡がありました。

そこで、私の環境下における総括を試みます。


ポイントは
1 【e-Tax】というシステムの完成度について。
2 個人的なPC環境等に依拠する問題について。
です。


1 【e-Tax】というシステムの完成度について
おそらく、ASPとして理論的に完成されていることは間違いありません。
なぜなら、間違いがあったら日本国憲法に規定された「納税の義務」の根幹を揺るがしかねない大問題なわけですから、国家の威信に懸けて間違いは無いと信じます。

ただし、運用面においては改善点はあると思います。
ああしたら、こうしたら…は、関わる方や使用する方の関与・理解・慣熟or習熟の度合いにもより、正解を求めることは不可能です。
とりあえず、システム的に間違いが無ければ可としましょう。

要するに、連載の中でも触れましたが、同じ目的のために「確定申告書等作成コーナー」と「e-Taxソフト」の2系統が用意されていることに象徴されると思います。

正確には、前者は全税体系のうち、いわゆる確定申告時期に集中する所得税を主とした特定の税目に関するもので、包含関係から言えば「e-Taxソフト」の特定機能が「確定申告書等作成コーナー」に移植されている…そんな感覚です。

また、システム的には「確定申告書等作成コーナー」はASPですが、「e-Taxソフト」は一般的なアプリケーション・ソフトですから、そもそもの作り方が異なります。


この辺りが、納税者の立場から考えたときに、システム上の作法や手続きの差異になって表れていると思います。

どちらを使いやすいか、とか、馴染みやすいか…という問題については、先述のとおり個人による選択の問題で、単純かつ一義的に優劣を決することができない問題だと思います。

2 個人的なPC環境等に依拠する問題について
さて、システムの観察を行った上で2つ目のテーマについてです。

先に「確定申告書等作成コーナー」はASP、「e-Taxソフト」は一般的なアプリケーション・ソフトという私の知り得る言葉による分類をしました。
これがPC環境という意味では、使い勝手に大きな差を生じているようです。

以下は、私のPC環境や体験に基づく感想です。

結論から申し上げますと、「e-Taxソフト」がJAVAに依頼していない分だけ、安定している感じがします。

というのは、図らずも最終段階に見舞われた2つのトラブルが、JAVAに関するアラーとを表示していたことによります。

2つのトラブルのうちの1つは、公的個人認証サービスのクライアントソフトにおいて生じた問題です。したがって、正確に申し上げれば両方とも「確定申告書等作成コーナー」のASPに関わる問題発生ではありません。
しかし、当該ソフトのJAVA環境下バージョンで同様のアラート表示がされたことを考え合わせると、私のPC環境におけるJAVAの問題が影響していることは、十分に予想のできることです。

より対処療法的に具体的な言い方をするなら、公的個人認証サービスのクライアントソフトはOSがWindows XPであるならば、ver.1の方が安定しているのでは…という感想です。
Windows Vistaの場合は選択の余地がありませんから、ver.2で走るよりほかないわけで、つまりXPユーザーの方に許される選択です。

「確定申告書等作成コーナー」というASPにおいて、全ての場面でJAVAに頼っているとは思われません。今回、たまたまトラブルに見舞われた個人認証の手続き(申告書の作成等には関係しない?)に関連して、JAVAが影響したのでは? というのが、素人ながらの観測です。

要するに、OSという基盤の上に直接にアプリケーションソフトを乗っける(タイプA)か、同じくOSの上にJAVAを乗せて、その上にWEB経由でASPを乗っける(タイプB)か、というシステムの構造上、作り方における差異が、いわゆる「安定性」に影響しているのかな…という感想です。

そうしたA・Bのタイプ別もありますが、アプリ版の方が作られてから長期間を経過しており、バージョンチェンジの履歴も豊富です。その分だけソフトとしての安定性が高いのでは、というのも正解に遠くないと思います。

正確のために、もう一度、繰り返しますが、個人の環境下おけるOSあるいはJAVAに、いずれも問題が無ければ、両方とも問題を生じ得ないことが前提となっております。
つまり、問題が生じた原因は、私個人のPC環境に依拠するものとの前提で判断しています。
万が一、この時点でシステム的なバグや改善点があったとしても、ユーザーとしては知り得ない立場であり、それらに問題がないという前提で理屈を積み上げるよりほか、ありませんから。

というわけで、

●確定申告書等作成コーナー は
一般人向け だが (設定によって or 部分的に?)JAVAの影響を受ける場合がある

●e-Taxソフト は
システム的に安定していて かつ 専門家向け

(公的個人認証サービスのクライアントソフトにJAVA仕様を設定した場合には、上記のいずれであってもJAVAの影響をうけるものと思われます)


所感
大々的にPRすることで普及を果たすためには、個人的なPC環境から受ける影響を最小限に留めたシステムが必要と思います。

例えば、現行の「e-Taxソフト」から、現行の「確定申告書等作成コーナー」で実現している処理に関する部分だけを抽出した、アプリケーション版があったらいいと思います。

ASPの方が、法律改正に伴うシステム変更がサーバー側で可能なことから、クライアント側で一々バージョンアップで対応するより、システムを適用する上でのミスが少なく、管理しやすいと思います。この点は、e-Taxに限らずASP全般に言える特徴と思います。

ただ、アプリケーションの場合であっても、起動時に必ずバージョンチェックを行って差分を修正する方法によることで、最新システムへの変更対策も可能かと思います。


結論としては、改善すべき点は多々あるということ。言い出せばキリがありませんが、納税者としては更なる利用のしやすさを求めるところです。


<おしまい>


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【ご留意ください】
本稿は私個人の顛末を記したもので、実際には様々なケース、バリエーションがあろうかと思います。私の責任と判断に基づいて選択した具体的な手段等が、普遍的になり得ないことは明らかです。あくまでも一つのケースとして参考にして頂くに留めて下さいますよう、お願いします。不明点等については、皆さんそれぞれにおいて適切に解決されますようお願いします。


2008年2月20日水曜日

レビューブログのこと

ここ半年ほど、別の場所でいわゆるレビューブログを書き列ねてきた。
与えられたテーマにしたがって書く。
一定の様式や指定された要求を満たす「提灯記事」と言われるものだ。
書くと決めたら、本当は嫌いでも大好き…、欲しくなくたって欲しい欲しい…、見たこと行ったこと名が無くても、まるで見てきたように、行ったことあるように、想像して書く。
読み手を想定して、テーマによって、男だったり女だったり、若者だったり、年寄りだったり、「です・ます/だ・である」の調子を書き分けたり…と、打ち合わせこそないが勝手に書き分けしたりして悦に入っているのが、正直なところしんどくなって来た。


依頼の段階で
「想像して書いてください」
と明らかに気遣いしている場合もある。
しかし、ここでテーマを選ばないと、男性が生理用品のレポートをするようなことにもなりかねない。
というより、それに近いことが起きている。

レビューにおける視点の設定や表現方法という観点からすると、書き起こしている限りにおいてオリジナリティーは認められるが、それとて大半をリリース記事を参考にしているから、その範囲を脱しない。
だから、私が思うところのクリエイティビティーに欠けている。

名たる新聞社の経済欄や経済紙のベタ記事とて、リリースをソースにしたレビュー記事も同じようなものだ…そう言っている仲間もいるが、それだからといって記事の本質が変化するものではない。
外形的な「権威」を背景にしていることにより、仮に本質が同じであっても評価が異なるようなことがあってはならないと思う。
しかし、世の中は「権威」がまかり通る…本稿の論旨を外れてボヤキ始めた(?)ので、この辺にして。

レビューブログは何がしかの対価を伴うものだから、それが些少であろうとも自虐的に「提灯」と言い切ってしまうのは、スポンサーのことを考えると如何なものかとも思う。

「お小遣い稼ぎ」と割り切れば、それまでのことなのかもしれないが。
しかし、
「それ欲しさでは無い…」
と変に斜に構えているから、余計にしんどくなる。
そう言っておいてなんだが、よくよく考えると斜に構えているわけじゃなくて、与えられたテーマで、スポンサーの意向にベッタリの記事を書くことの訓練…記憶の呼び覚ましで始めたようなものだから、
「お小遣い稼ぎ」ではなく、かつ、「提灯記事であること」を承知の上で望んで始めたハズだった。

そのくせ、自分でテーマを見つけて書くことの難しさも心得ているつもりだ。
テーマなら何でもいい…とは言っても、ただブログのカレンダーに穴を空けないためだけのことで、無理やりテーマを捻り出すのも、結果的にスポンサーの有無の違いだけで「提灯記事」と変わらない気がする。

ちょっと、ペースダウンしてテーマと向き合う姿勢に転じようか…そう思っている。
自分に合ったテーマを厳選すること、あるいは、当初のように合作で書き分けをすることなど、具体的に考えよう。


<おしまい>


2008年2月19日火曜日

同時進行的【e-Tax】顛末記 -その9-

【action11】
そろそろ最終段階です。

昨日までのデータを送信できる状態に一括して、認証…要するに電子的な印鑑を押して、送信。

以上が、今日に予定する手続きです。
送信まで終わるということは、即ち目出度くも今日で「おしまい」となる予定です…、でした。

ここで「…でした」としましたのは、最終段階でトラブルが発生し、このリカバリーのためにことのほか、手間取ってしまったのです。
では、詳しく追ってみます。

大きく分けて確定申告書相当と収支計算の各データ(拡張子が .xtx)を1つにしました。
これは、「確定申告書等作成コーナー」から問題なく完了。

手順どおりに保存しました。


【action12】
ところが、その先に進もうと矢印を押すと、エラーが出てしまいます。
「JAVAのエラー」というような意味のこと記されています…いると思います。

インターネット・オプションでセキュリティーのレベルを確認にします。
これは「中」となっており、問題なし。
JAVAのバージョンを確認して、これもOK。
3回のリトライの結果、好転せず。

原因不明のまま、明らかにトラブルです。

ここまで来て、なんということか…。


改めて執った処置をまとめます。

① JAVAをアンインストールして、SUNのサイトから再度のインストール。しかし、好転しません。

② この段で「確定申告書等作成コーナー」から送信することを諦めました。結果、e-Taxソフトから送信することに方針転換しました。

③ e-Taxソフトを立ち上げて、【action11】で作成した統合データ(拡張子.xtx)を取り込んで、選択し、電子署名して、送信する作戦です。

④ ところが、電子署名の段階で再びのトラブル発生です。ICカードを認識しないのです。数回のリトライにも「JAVAのエラー」を表示して、症状は好転しません。

⑤ ここで、ICカードに添付して交付されたCD-ROM(公的個人認証サービス 利用者クライアントソフト)から、WindowsXPに適合するとされたクライアントソフトのバージョンを2から1に下げました。最新バージョンはJAVAをベースにしていると思われますが、古いバージョンはJAVAに拠らない模様との判断によります。

⑥ 該当ソフトのアンインストール、バージョン1をインストールすることを経て、これまでの作業を行うと、電子署名の先に進めそうです。ここに来て「公的個人認証サービス」を受けられることになりました。手順書どおりにドンドン先に進みます。

⑦ 電子証明書により認証した旨の即時通知が返ってきました。その認証済みを確認して、いざ送信です。

⑧ 所定のボタンをクリックして…完了! トラブル続きだったので、多少は緊張しました。終わってみれば呆気なく…、が正直な感想です。

⑨ e-Taxソフトのメッセージボックス機能に、手続名:「所得税申告」として返信が確認され、これで確かに完了したことを確認しました。


さて、最終最後になって見舞われたトラブルは、私のPCの環境に依拠する固有のトラブルと思います。
が、それほどデリケートなのだ…という印象です。

例えて申し上げれば、
書き上げた申告書その他の書類を鞄に詰めて車で税務署に向かったところ、通いなれた道が交通渋滞していて先に進めない。しかも、それを回避して別の道に入ったら、今度はエンジントラブルがあってエンスト。なんとか故障を直して、やっとの思いで税務署までたどり着き…、窓口に提出し…、受付印をもらった…。
要するに、歩いて行った方が早かった。
そんな感じです(笑)


それらのことなど含めて、明日以降にゆっくりと総括してみたいと思います。


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【ご留意ください】
本稿は私個人の顛末を記したもので、実際には様々なケース、バリエーションがあろうかと思います。私の責任と判断に基づいて選択した具体的な手段等が、普遍的になり得ないことは明らかです。あくまでも一つのケースとして参考にして頂くに留めて下さいますよう、お願いします。不明点等については、皆さんそれぞれにおいて適切に解決されますようお願いします。


2008年2月18日月曜日

同時進行的【e-Tax】顛末記 -その8-

【action10】
それでは、前回に設定した課題についてレポートします。

その課題とは、国税庁のサイト上にあるASP、つまり「確定申告書等作成コーナー」を利用する方法についてです。

結論から申し上げると、
私はコチラ…「確定申告書等作成コーナー」の方が簡単・お手軽だと思います。

なぜかと申しますと…

①以前に使ったことがあります。
申告書の提出方法の違い(持参・郵送×WEB)こそあれ、作成については昨年までに経験済みであって、記憶をたどれば手順等についてある程度の理解がありました。

②私にとっては、作業フローが分かりやすい。
どういうことかと言いますと、1枚の様式(一般的に集計表とでも言えば分かり易い?)を中心にして、そこから比較的浅い階層に必要なリンク先(計算フォームや書式)が全て用意されています。
だから、集計表を基点に「行きつ戻りつ」していれば、自然に作業が前に進みます。

インターネットのホームページなどで経験あると思いますが、深い階層までどんどんリンクをたどっているうちに、何をしようとしていたの分からなくなってしまった…階層の深さとはそういう意味です。

③未確認のことが多い
計算式や端数処理、税額計算がASPに組み込まれているので、数字や文字の入力ミスさえ無ければ、帳票は極めて正確にできあがります。e-Taxソフトには、ここまでの完成度で処理ルーチンが組み込まれていないのでは…など、使い方について未確認のことがたくさんあります。

もちろん、e-Taxソフトの全てを確認したわけではありませんが、印刷物を紙からデータに置き換えた程度かと思われる部分もあったような気がします。

④ASPという安心感
e-Taxソフトでも立ち上げの際に、おそらくバージョンやリージョンのチェックに相当することを行っていると思いますが、ASPにはその辺りの不安が一切ありません。現行法における入力ミスや論理的な不整合が確認されるとアラートが発せられ、それが是正されるまで作業が先に進みません。賢明なガイダンス(当たり前か?)に、素人は助けられます。

⑤収支計算書データの作成も同様
上記は所得申告データ作成を中心に述べましたが、収支計算書データの作成についても、同様のことが言えます。


さて、私が思うには、先週末に試した「e-Taxソフト」については、次のことが言えると思います。

つまり、想定使用者たるターゲットの中心は、これまで申告書を初めとする様々な様式に手書きで対応され、様式の種類や内容、書類間の連携などにある程度精通されている方に向いている気がします。
ペンをキーボードに代えて、グリグリと入力をしていく方式に適しているのでは…という感想です。


国税庁のサイトにおける「確定申告書等作成コーナー」が、その名が示すとおり、所得税の確定申告に特化したASPであるのに対して、e-Taxソフトでは国税全般が対象。例えば、選択によって税理士試験の受験申し込みまでできそうな書類までラインナップされています。

対応する税目や書類の豊富さから判断して、そもそもシステムの存立目的が根本から異なるものと結論付けましたが、如何かな?


例えて言えば、たくさんの引出がついた用紙キャビネットから、書類のタイトル、引出のインデックスを見ただけで、必要な書類をチョイスしてピックアップして記入する。
最終的に、提出目的たる書類が揃ったら、それを俯瞰してチェックする…、明らかにプロ仕様です。


果たして、国税庁の狙い通りに想定ターゲットたる専門家諸氏が
ペンを持ち替えるか否か…、
それを促すポイントは何なのか…、
インセンティブが必要なのか?
職業会計人へのインセンティブといえば業務効率向上によるコストダウンだと思うが…
門外の私には見当もつきません。

私たちの血税投入による産物なわけですから、初期投資が回収できる程度にまでは早期に普及して貰わないことには…と感じます。
ただ、仮に職業会計人において達成されたコストダウンが、納税者に如何にして還元されることになるのか、とっさの自問自答に対する即答が見当たりません。

が、ともかく医療費控除をはじめ、還付を主な目的とする簡単な確定申告には、明らかに「確定申告書等作成コーナー」によることをオススメします。

というわけで、明日の朝にでも、もう一度書類を点検して、早々にデータを送ることにしましょう。

この辺りについては、また明日としましょう。


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【ご留意ください】
本稿は私個人の顛末を記したもので、実際には様々なケース、バリエーションがあろうかと思います。私の責任と判断に基づいて選択した具体的な手段等が、普遍的になり得ないことは明らかです。あくまでも一つのケースとして参考にして頂くに留めて下さいますよう、お願いします。不明点等については、皆さんそれぞれにおいて適切に解決されますようお願いします。


同時進行的【e-Tax】顛末記 -その7-

今日は平成20年2月18日。

これから1ヶ月間、毎年恒例の確定申告の期間です。
ここまで、【e-Tax】のことをレポートしてきましたが、いよいよタイマーが動き出した感じです。


前回までは、e-Taxソフトを前提に観てきましたが、昨年まで利用していた「確定申告書等作成コーナー」を利用して申告書等を作成する方法を検討してみます。

相違点は、おそらく提出がネットでできることでしょうか? 果たして実態は不明ですが多分…。

昨年までは、手書きで申告書を作成することに代えWEB上で書類を作成して、結果的にそれをプリント・アウトして持参、提出、受付印…という手順でした。



では、【action10】では【e-Tax】のホームページから「確定申告書等作成コーナー」に入ります。


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【ご留意ください】
本稿は私個人の顛末を記したもので、実際には様々なケース、バリエーションがあろうかと思います。私の責任と判断に基づいて選択した具体的な手段等が、普遍的になり得ないことは明らかです。あくまでも一つのケースとして参考にして頂くに留めて下さいますよう、お願いします。不明点等については、皆さんそれぞれにおいて適切に解決されますようお願いします。


2008年2月16日土曜日

同時進行的【e-Tax】顛末記 -その6-

【action9】

--閑話休題--

本論からそれますが、以下の文書が理解しづらいと思って、ご紹介します。

税法の知識云々の問題ではなく、単に日本語としてです。
前後2段ありますが、問題なのは後段(
朱書)です。
ちなみに、何度も読み直さないと、すんなり理解できませんでした。

読点の位置など、理解しやすく、直してみました。
青書の部分です。おそらく、文意は外していないと思います。

--------(以下、原文のまま引用)--------
源泉徴収票等作成ソフト
 平成19年1月1日以後、書面による交付に代えて、給与等の支払いを受ける者の承諾など一定の要件の下、給与所得の源泉徴収票等に記載すべき事項を電磁的方法により提供することができることとなりました。
 国税庁では、源泉徴収義務者の方が容易にe-Taxで受付可能なデータ作成や電子署名を行ったデータの電子交付が行えるよう源泉徴収票等作成ソフトを提供します。
----------------(以上)----------------


-----------(以下、修正文案)----------
 国税庁では、源泉徴収義務者の方が(、)e-Taxで受付可能なデータ作成や電子署名を行ったデータの電子交付を容易に行えるよう(、)源泉徴収票等作成ソフトを提供します。
----------------(以上)----------------

さて、余談はこれくらいして、本論に。


【e-Tax】ソフトを使用する作業について率直な感想ですが、ある程度の税法に関する知識…例えば、どの様式を使用すればいいか、とか、各書類の記述内容の連絡関係など理解していないと、書類を作成しきれないのでは…と心配します。

加えてデータ化された書類が読みづらい。PCの画面上で拡大や縮小ができないので、文字がつぶれて読めない。近視、遠視、老眼…そんな視力の問題ではなくて、例えば①②③とか○の中にイ・ロ・ハが書いてあったりする場合に、読み取れないのです。

考えた末に、読み取りにくさを解消するために、作戦を切り替えることにしました。
要するに、まず必要な様式をプリンターで出力します。
そこに必要事項を記入してから、改めてデータに戻って入力し直す…。

失礼な話ですが、年齢の行った職業会計人には、むしろPCへの慣熟など求められるわけで、かえって手書きの方が作業効率がいいのではないかと思います。
もちろん、若い従業員に指示して「やらせる」のなら別ですが(笑)
インターネットと職業会計人に必要な最小限のPC環境は揃っていることでしょうから、ソフトウエアが無償で提供されていること、すなわち、設備投資ゼロ…、であるなら、若い従業員に指示しない手は無いでしょうね。

紙の申告書様式であろうと、データであろうと、使用する様式の内容は同じはずです。
つまり、作業すべき処理すべき仕事の全体量は同じなわけです。
問題は違和感の克服、これが大変なんでしょうね。


さて、私の場合は既に平成19年の確定申告にかかる収入や経費の明細の詳細まで、計算ソフト上で把握していて、税額まで計算してあります。
したがって、従来の申告書なら、ここでサラサラっとペンで記入してお仕舞いなのですが。
ここは「乗り掛かった舟」…、税額控除の5千円をゲットするためにも、最後までやらざるを得ませんね。

「投げ出すと、5千円がパーだ」
そういって電話口の友人がプレッシャーを掛けてきます(笑)。


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【ご留意ください】
本稿は私個人の顛末を記したもので、実際には様々なケース、バリエーションがあろうかと思います。私の責任と判断に基づいて選択した具体的な手段等が、普遍的になり得ないことは明らかです。あくまでも一つのケースとして参考にして頂くに留めて下さいますよう、お願いします。不明点等については、皆さんそれぞれにおいて適切に解決されますようお願いします。


2008年2月15日金曜日

同時進行的【e-Tax】顛末記 -その5-

【action7】
ICカードリーダライタ シャープ RW-4040 が届きました。



取扱説明書にしたがって、シャープのサイトからドライバーとマニュアルをダウンロード。
必要なインストールを済ませて、準備完了です。
開梱してから、ここまで10分程度の作業時間です。

ドライバーは同梱が当たり前と思っていましたが、既にハードのみ提供し、ソフトはDLで、というスタイルが定着したようです。

そもそも【e-Tax】を初めとする、電子認証を必要とする諸手続を開始しよう、という方にはインターネット接続が必須なわけで、改めて感心することでもなさそうです(笑)。

さておき、以上で今回必要と思われるハード、ソフトが全て整ったことになります。


【action8】
ここから先の手順は【e-Tax】のホームページ記載の内容と前後するかもしれません。

ICカードリーダライタが届くのを待って、一気に進めようと思ったからで、ICカードリーダライタが無くても進められる内容もあります。

開始届出書の提出です。
既に、利用者識別番号をお持ちの方は、その番号を使用すればよろしいと思います。

私の場合は初めてですから、当然に手続きが必要です。

要するに、【e-Tax】の利用に際して、事前に開始届出書を納税地を所轄する税務署に提出して、利用者識別番号を取得する必要があるそうです。

どこで必要になるのかは、今後の進捗にしたがって明らかになると思います。
何とも、全体像を見ないままの行き当たりばったりです(笑)。

開始届出書は手書で税務署に…というコースもあるそうですが、ここは当然のこと「フル・オンライン」を旨としておりますので、さらに先へと進みます。

概要は以下のとおりです。

① 開始届出書の作成
   ↓
② 送信する
   ↓
③ 即時通知を受け取る (送信すると瞬時に通知があります)
   ↓
④ 即時通知の利用者識別番号照合にログインする
   ↓
⑤ 利用者識別番号を取得します (ここまで)


ここまで来て、【e-Tax】ソフトのダウンロードとインストールが済んでいないことに気付きました。
先ほどは「全て整った」と宣言したばかりなのに。

重量感があるソフト(容量)でしたが、時間さえ掛ければ何ら問題はありません。

ただ、ここで感心したのは源泉徴収票を電子化するソフトも提供されていること。
給与を支払う側には必要になります。
給与支払者から交付された「電子源泉徴収票」を「電子確定申告書」に統合して電子申告する…というイメージなのでしょう。

当然といえばそうなのですが、感心しました。


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【ご留意ください】
本稿は私個人の顛末を記したもので、実際には様々なケース、バリエーションがあろうかと思います。私の責任と判断に基づいて選択した具体的な手段等が、普遍的になり得ないことは明らかです。あくまでも一つのケースとして参考にして頂くに留めて下さいますよう、お願いします。不明点等については、皆さんそれぞれにおいて適切に解決されますようお願いします。


2008年2月14日木曜日

ブログ盗作事件 …被害の当事者として…

私を被害者とする盗作事件がありました。
顛末について所感を併せてレポートしたいと思います。

事件の発端は次のとおりです。

私の記事を読んでくださった匿名の方から、コメントの書き込みがありました。
コメントのタイトルには、
「コピーされていませんか?」
とあり、
「上記ブログにこちらの記事と同様の記事が掲載されています。」
として、盗作ブログのURLが記されています。

問題のURLのテキストリンクをクリックすると、ブログが表示されました。

ブログのデザインやタイトルこそ異なれ、そこに記された文章は、まさに私の筆耕によるもの。
第一印象は
「あららら…」
でした。

私としては、この通報をして頂いた方に配慮したつもりで、そのコメントの掲載は控えさせて頂きました。

コメントを承認することでコピーした盗作ブログのURLが表示されることになります。
その段階で、該当の盗作ブログに対して、私個人として懲罰的な対抗手段を講じることまでは考えていなかったことも、掲載しなかった理由です。

この場を借りて、どなた様か存じ上げませんが、通報の主には御礼を申し上げたいと思います。
さらに、全く同じ文章でありながら、当方をオリジナルと判断され、一方を盗作と見抜いた見識に敬意を表したいと思います。

さて、初めての経験だったことから当初は呆気に取られて「あららら…」で済んでおりましたが、アレコレ考えておりましたら、「あららら…」が「あれれれ…?」に、そして「こら~ぁ!」と怒りに変わってくるのが分かりました。

自虐的な表現を許されるなら
「たかがレビューブログ、されどレビューブログ」
です。

レビューブログは、私が思うに、自発的な発想に立って、テーマを設定して能動的に書き起こすこととは異なるから、クリエイティブな作業とは言えません。
しかし、依頼主も執筆も、両者ともオリジナルを旨とする以上、その基本的なルールに反する行為は、厳に禁止されなければなりません。このことは、レビューブログに関わらずです。
表現の現場にあっては、ルール違反なんてもんじゃなくて、タブーです。盗作は相対犯ではなく絶対犯、プロ・アマを問わずのことです。

私としては、レビューの対象たる商品・サービスを提供する企業(A)と、レビューブログを主催する企業(B)にメールで通報しました。
もともとの通報を頂いた晩から一夜明けた、朝のことです。

私からの通報から、ほぼ3~4時間の後に、A社からメールが届きました。

メールの中で、A社の担当者は当方の主張に基づきB社に通報したこと、それに対するB社の対応、この2点について、丁寧に記されています。

B社がその盗作ブログに対して、提携の解除などを含めた懲罰的な対応を執るのか否か、この点はB社によるところですが、A社として執り得る手段については、誠意を以って迅速に対応してくれたものと理解できました。

この点には感謝します。


ここから先は可能性の問題で、多いに予断を含みます。

要するに、今回のような件は氷山の一角か…ということ。
本件とて、真贋作ある中で洞察を以って当方を真と判断し通報されたからこそのことで、その通報がなければ恐らく露見しなかったでしょう。

B社をはじめとして、レビューブログを生業とする各社において、その辺りのチェック体制について興味があるところです。

盗作者よ!
無断コピーや盗作は、筆耕の対価としての報酬の有無あるいは、その多寡等に関わりなく、表現する者にとっての自殺行為と心得なさい。

ブログのオーナーたる多くの皆さんには、これは対岸の火事ではありません。

あなたのオリジナリティーの産物が、いとも簡単にコピーされて、どこかで使われているかもしれません。

ご注意あれ…

とは言うものの、積極的な防護策が見当たらないのも、これまた現実のようです。


私は盗作しません…
そんな明示的な宣言を伴う各自のモラルハザードを積み上げるより他ないのでしょうか?


<おしまい>


同時進行的【e-Tax】顛末記 -その4-

【action6】
今回はPCとインターネットの環境整備について、レポートします。

現在、【e-Tax】の操作を予定しているPCの環境は、以下のとおりです。
OS : Windows XP SP2
ブラウザ : Windows Internet Explorer 7.x (以下、IE)

※ブラウザについては、普段はMozilla Firefox を使用していますが、動作環境に含まれていないため、IEとします。

これに基づいて【e-Tax】のホームページを参照すると、以下の2つのファイルのダウンロードとセットアップを要求されます。
① TrustedSiteSetup
② cersetup

①は「財務省認証局」と「財務省運用支援認証局」の2つ認証局を信頼の基点とすることについて、私が同意することにより、ルート証明書をインストールする作業になります。要するに、この同意がないとルート証明が行われず、したがって、【e-Tax】のシステムそのものを使用することができないことになります。

②は、厳密に申し上げればOSにWindows Vista を使用している環境下のことと読み取れることから、[XP & IE]の組み合わせは該当しないものと思われます。
しかし、ブラウザに認証済みサイトを登録する作業でもあることから、念のために実行しました。
マニュアルに記述された内容に従っていないわけですが、その後の作業においても、認証済みサイトの確認等によると思われるトラブルは一切、発生しませんでした。

具体的には、IEの[ツール]から[インターネットオプション](または、コントロールパネルからも可)、[セキュリティー]タブの信頼済みサイトに【e-Tax】に関連する3つのサイトが、信頼済みサイトとして登録されます。

以上がPCとブラウザ周辺の環境整備です。

もとより、この辺りの動作環境等は千差万別です。
ご自身の環境を確認しながら進められることをお奨めします。


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【ご留意ください】
本稿は私個人の顛末を記したもので、実際には様々なケース、バリエーションがあろうかと思います。私の責任と判断に基づいて選択した具体的な手段等が、普遍的になり得ないことは明らかです。あくまでも一つのケースとして参考にして頂くに留めて下さいますよう、お願いします。不明点等については、皆さんそれぞれにおいて適切に解決されますようお願いします。


2008年2月13日水曜日

同時進行的【e-Tax】顛末記 -その3-

【action5】
さて、「公的個人認証サービス 利用者クライアントソフト」のインストールです。

CD-ROMの内容を確認すると、PCのOS環境別にフォルダが分かれているので、それを選択してオープンします。

インストーラを起動する前に、PDFの内容を確認します。

私の場合はWindows XP SP2 の環境ですが、興味があってVista関連のPDFを読んでみました。
設定が面倒くさそうで、OSがXPであることを幸いに思いました。
(最終的には慣熟の問題なんですが…)

●CD-ROMの構成●
01_Vista/XP/2000対応版(Ver2.2)
02_XP/2000/NT対応版(Ver1.0)
03_ME/98SE対応版(Ver1.0)
04_MacOS対応版(Ver2.2)
JPKIBCA (←セキュリティ証明書)
はじめにお読みください
 <以上>

細かなことが書いてありましたが、結局のところは <Yes> の連続で進めていき、設定完了です。


ここで、私の場合にLAN上の複数のPCで作業できるよう設定を試みます。

先のインストールで使用するPCを特定しているとすれば、指定したPCのみでの作業環境になると思われますが、そのような記述が見当たらず、したがって、試行錯誤を覚悟でもう一台にインストールしてみましょう。会社や組織内では、セキュリティを担保する意味で、こうした認証を必要とするPC環境は意識的に特定するのがセオリーだと認識しています。しかし、ここは個人宅のLAN上でのこと。どこでも作業できた方が何かと便利です。設定できますよう期待するところです。

結果は、ICカードリーダライタの使用環境の設定と合わせて、後日、報告したいと思います。
(注:最終段階までに発生した数々のトラブルについて、私なりの確認がすんでおりませんものですから、2008/02/24時点で報告できる材料を得ておりません。)


というわけで、あとは、ICカードリーダライタが届くのを待ちます。
ちなみに、02/14の7:00AMに指定したセブン・イレブンに到着するとのメールが入りました。
(注文を発したのが02/08でしたから、中5日で入手できたことになります。連休を挟んで、思ったより早いという感想です。)

次回は、その設定その他についてレポートします。


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【ご留意ください】
本稿は私個人の顛末を記したもので、実際には様々なケース、バリエーションがあろうかと思います。私の責任と判断に基づいて選択した具体的な手段等が、普遍的になり得ないことは明らかです。あくまでも一つのケースとして参考にして頂くに留めて下さいますよう、お願いします。不明点等については、皆さんそれぞれにおいて適切に解決されますようお願いします。


2008年2月9日土曜日

同時進行的【e-Tax】顛末記 -その2-

前回に書き忘れた内容です。
市役所で交付された書類等のリストを示します。

●電子証明書の写し
利用説明書(電子証明書の利用方法など記載)
※ただし、3次、4次コピーとも思われ、非常に読みづらい。(当市の場合?笑)
公的個人認証サービス利用者クライアントソフト CD-ROM 1枚
※インストール等については後述します。
適合性検証済ICカードリーダライタ一覧
※上記と同様の理由に加えて、ご丁寧なことに縮小されている。極めて読みづらい。このリストを読み取るには、虫眼鏡とPCに関する中程度以上の知識が必要。
(当市の場合? 笑)


【action4】
ICカードリーダライタを注文しました。
近郊の大型電気量販店に販売されていることを承知していましたが、ここはネットで手配。


参考にしたのは以下のホームページです。

公的個人認証サービス対応ICカードリーダライタ普及促進協議会
 ⇒ http://www.jpki-rw.jp/


私はシャープ RW-4040  を選択しました。

理由は、適合品のうち価格が最安値だったこと。これ以外にありません。
購入先は、セブンドリーム・ドットコム(セブンイレブンで受け取れます)としました。

http://www.7dream.com/product/n/a01b04/g/200114009031003/p/1772245

参考までに、リンクを貼っておきます。

※本商品はアフィリエイト対象ではありませんので、お気軽に(笑)

ここまでの費用 ⇒ 1,000円 + 2,980円 = 3,980円

※ これ以上の出費はない模様です。
※ 最大5,000円の税額控除があるとのことなので、差引 1,020円のプラス。


穿った見方をすれば、税額控除をインセンティブに住基カードの普及を企図しているのかな?

長野県は田中康夫前知事の時代に、住基ネットへの接続問題で物議をかもした経緯がありますが、すでに過去のことです。


次回は、
「公的個人認証サービス 利用者クライアントソフト」
のインストール等についてレポートします。

なんとも長ったらしくて、そのことズバリを示していそうでいて、その実は非常に理解しづらいい単語の羅列ですね。

ちなみに、CD-ROMの表書きに発行元として記されているのは「財団法人 自治体衛星通信機構」です。


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【ご留意ください】

本稿は私個人の顛末を記したもので、実際には様々なケース、バリエーションがあろうかと思います。私の責任と判断に基づいて選択した具体的な手段等が、普遍的になり得ないことは明らかです。あくまでも一つのケースとして参考にして頂くに留めて下さいますよう、お願いします。不明点等については、皆さんそれぞれにおいて適切に解決されますようお願いします。

2008年2月8日金曜日

同時進行的【e-Tax】顛末記 -その1-

気にはなっていたけれど、あまり現実味や、まして切迫感などなかった【e-Tax】でした。

確定申告など、これまでどおりアナログ的であって何ら支障はないハズなのだけれど、生来の新しモノ好きが高じて、「じゃ、やってみようか」となったわけです。

日々、加筆修正しながら試行錯誤の様子をレポートします。

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【action1】
WEBにより該当のサイトにて概要を確認しました。
 ⇒ http://www.e-tax.nta.go.jp/


【action2】
最初に電子証明書の取得をしました。

まず、住民票のある市の窓口に行って、住民基本台帳カード(ICカード:A)を入手しました。
当市の場合は本庁のみで手続き可能とのこと。
この際に本人を証明する書類を要求されまが、私は自動車運転免許証を使いました。

写真つきのカードを作成することもできるそうですが、この場合は所定サイズの写真が必要になるそうです。
また、点字つきのカードもできるとの説明でしたが、作成に2週間程度かかるとのこと。今回は日程のことを勘案して諦めました。

参考までに、写真つきのカードは、運転免許やパスポートなど所持していない方などの本人確認用に使用される場合が多い…とは、市の窓口担当者の話でした。

Aの申請書と同時に電子証明書発行申請書等を提出して電子証明書(公的個人認証サービスに基づく電子証明書:B)の発行を受けました。

手数料は、A:500円、B:500円、合計1,000円です。

記入を必要とする書類が2枚ありましたが、本人が行きさえすれば、記入事項や提示書類も少なく、手続きは極めてスムーズです。

それぞれ(AとB)が別々のものかと考えていたところ、結果的にAのICカードの情報としてBの情報が書き込まれる(?)仕組み?なのです。
したがって、最終的に手にするのは住民基本台帳カード(ICカード:A)のみです。


【action3】
ICカードのセキュリティーを担保する目的で、Aの暗証番号として数字で4桁、Bのパスワードとして英数で最大16文字を入力するよう要求されます。


Aの場合に数字4桁で大丈夫かな?…とは率直な感想です。
したがって、Bの場合は最大の16文字をフルに入力してPWとしました。
後ほど確認する必要はあると思いますが、いずれのパスワードとも、専用のクライアントソフトを介して任意に変更が可能のことと思います。また、そうあるべきものでしょう。「電子印鑑」なわけですから。
印影を任意に変更できるのと同じことが、電子的手続上も可能であるべきです。

変更処理の可能性について、ここでは「…思います」と記しておきます。
ただ、提案として、担当
窓口においてはパスワードに対するユーザーからの質問の有無を別にして、
「パスワードは、自分で変更できますから…」
といった程度の口頭説明があってもよろしいのでは、と思います。

誤解の無いよう記しますが、何でもかんでも冗長に定型の説明事項に含めるよう求めるわけではありません。
パスワードという、電子的なセキュリティーを担保する最重要事項、つまりユーザーにおいて責任管理できる箇所といえば、ここしかないわけですから、4桁あるいは最大16文字…といった、システム上で欠かすことができない手続を説明する際に、たった一言付加すれば済むことではないでしょうか。

余談ですが、私がパスワードの入力をしているその直ぐ背後に立って、その最中にじっと入力画面に向かう担当者の視線を感じながら入力するのは、セキュリティーの視点からして気分のいいものではありません。もう少し、離れていらしてもよろしいのでは…(笑)

話を戻します。
市役所の本庁窓口はガラガラでした。
私が申請書を書き終えた後に、専従(?)で
職員が当たってくれ、待ち時間も含めて約30分の処理時間でした。複数人が重なった場合ですが、書類だけ提出しておいて交付だけ受けに再訪するというわけには行きません。

ちなみに暗証番号、PWの設定用のディスプレーを主とする装置が1セット。それに加えて、おそらく住基台帳システムにログインした状態と思われるPC端末が窓口に1台、担当部署デスクにも何台かある様子です。
そもそも、田中前県知事の折には、長野県として住基ネットとネットワークする・しないの物議があった件でもあり、市庁舎内におけるネットワークやクライアント、人的、物的なセキュリティーには無関心ではおられません。
また、人口規模において自治体の大小がある中で、当市が本庁のみの取り扱いであることを聞く限り、私が目にしたPC群が1セットと思われます。
当市より人口規模の小さな自治体においても、最低1セットは必要になろうかと予想する限り、当市の1セットが多いのか少ないのか、などと更に余計なことを考えてしまいました。


この時期に住民基本台帳カード(ICカード)の交付と電子証明書の発行を受けようとする方は、皆さん【e-Tax】に関連の申請であろうか…、そう勝手に予想する限りにおいては、その不人気は明らかかな、と思います。

東京の知人から聞いた話、ある明確な方針を持っている開業税理士においては、様子見に徹して初年度は敬遠気味と言って憚らないとかです。
プロにおいてその体たらく。では、素人において何をかいわんや…かな(笑)。

私の前後に、申請書の書き起こしからICカードの交付まで、通算して窓口に40分間ほど居ましたが、その目的で窓口を訪れたのは私だけだったと思います。なぜなら、住民基本台帳カードの交付申請に要する青色(当市の場合?)の用紙を手にしたのは一人も居なかったから。

ここまでの所要時間と費用ですが、市役所間の
往復の移動その他で約1時間、現金1,000円でした。

原稿を書いている時間は、もちろんのこと別です。


以降、引き続き加筆していきます。

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【ご留意ください】
本稿は私個人の顛末を記したもので、実際には様々なケース、バリエーションがあろうかと思います。私の責任と判断に基づいて選択した具体的な手段等が、普遍的になり得ないことは明らかです。あくまでも一つのケースとして参考にして頂くに留めて下さいますよう、お願いします。不明点等については、皆さんそれぞれにおいて適切に解決されますようお願いします。


2008年2月3日日曜日

鬼は外! 福は内!

週末の風邪引きをいいことに、加えて、終日の雪降り…。
表に出られず…否、出る気になれずに、怠惰な一日になりました。

そう言えば、今日は節分。
ちゃんと豆の準備をしてあったのに、一家風邪にやられて全滅のため、一切手付かずのまま。

午前中、いい子で寝ていたら、日中は少し良くなったのに、夕方から頭痛に見舞われました。
が、バファリンのお陰で一眠りしたら何とか癒えて、食欲は全く無いのだけれど起き上がることができました。

というわけで、午後9時を回ってから、手順に則って節分会を挙行することに。

ご近所を追われた鬼たちが、我が家付近に集結し始めているゾッ…
なんて戯言を言いながら、家人と雪中の豆まきです。
如何せん夜分につき、心なしか発声は控えめだったけれど。

見事に雪明りの彼方に鬼を追い遣り、我が家の戸口で待機していた福を招き入れることができました。
極めて自己満足の一安心。

さて、この先はお決りの、歳の数だけ豆を食す…例のセレモニーに移行となったわけ。

結果から申しますと、今年はピッタリ、歳の数を掴みとることができました。
家人は1粒違い…合同の誤差がコンマ・パーセントのオーダーに収まるとは…(笑)
(逆算すると半ばの年齢が割り出せます・・・笑)

毎年のことだけれど、いつの間にか掌に握りきれないほどに数を重ねてしまって、豆を数えながら万感の思いです。

夕食抜きだったことに加え、ピッタリの数だったことに気を良くして、家人の制止を振り切るように結局のところ残さず口に入れてしまいました。

福豆が夕食代わりに…だけあって、いい1年になりますよう。


<おしまい>


2008年2月1日金曜日

「夢見」と「現実」との因果的な関係における私的考察

もう、一年が過ぎた…と言うべきか。
それとも、
やっとのことで、一年経った…と言うべきか。

ここのところ、数日、連続して一年前の忌まわしき記憶に由来すると思しき夢を見た。
大概、目覚めに近い時間帯。
夢の中で、夢と現実の境界が見えなくなったような気分になって…ハッと気付くと朝になっている。

ストーリーなんて覚えていないが、キャスティングは妙に鮮明で…
そこから察するに、おそらく悪い夢に類するものと確信できる。

あれだけのキャストが揃っていて、夢見がいいはずがないじゃない・・・と。

夢見が悪いときは、人に話してしまった方がイイ…
幼い頃に言われていた記憶。
そう思い出して、家人にできるだけ克明に…と努めて話していたら、むしろ記憶が鮮明に蘇ってきて、目が覚めてからの方が、かえって気分が悪くなっってしまった。

話さなければ良かったのか、それとも、話ができてホッとしたのか、自分でもよく分からない。

ご破算で願いましては…足して引いてゼロ!
ということかな?

まぁ、この際、ゼロなら可とするしかない。

さて、明朝は夢を見るやら、見ないやら。

寒くなりそうな予報のこと。

寒い朝は夢見が悪い…とでもして、勝手に因果を結んでおこうと思う。
そう、一年前のことだが、同じく寒い朝だったから。


<おしまい>