2008年3月18日火曜日

ブログの効果ということ

ブログは元来、ホームページなどとは異なって、全ての人々に等しく向けられたメディアであるとは言えません。それを必要とする人が必要なときにコミュニケーションして情報の交換を図ることができる、つまり特定少数の人々たちに向けたメディアであると言えます。

したがって、「ブログ」は極端な話ですが、たった一人のターゲットに対して効果的にアプローチをすることが可能になります。これにより、企業は従来の顧客とは別の見込み客をターゲットとしてコミュニケーションすることに可能性を見出し、期待をしています。
ただし、この選択肢に行き着くことは、大企業にとっては難しいと言われています。
つまり、これまでなら原則として切り捨てる方向に向いていたロングテール市場を維持したり、あるいは新たにその市場に参入することにもなるからです。放っておいてロングテール化するのと異なって、この市場に参入したり維持したりすることをするわけですから、その難しさも理解できます。


しかし、必ずしも大企業だからブログによるコミュニケーションが向いていないとは言えないでしょう。なぜなら、商品やサービスの特性に着目して、これを分類することによって、場合によって採用し得る手段となる場合もあろうからです。
一例ですが、私の友人に
R社(カメラメーカー)のカメラのユーザーがいます。彼はそのメーカーをオーナーとする、その特定のカメラに関するブログの愛読者です。そして、そのブログからそのカメラについて多くの有益な情報が得られるとの評価を与えています。R社からすれば数ある製品ラインナップの中のたった1アイテムなのですが、そのカメラに対するのと同じくブログに対しても、高い評価を与えていることに意義があると考えます。

ということは、少し見方を変えることにより、違った側面が見えてきます。
つまり、中小企業やロングテール市場を維持する企業においてこそ、「たった一人のターゲット」のために、ブログによりコミュニケーションを図り続けることの意義が見出せるでしょう。大企業がブログでマーケティングを行うことに内包する矛盾は、むしろ中小企業においてはブログマーケティングの可能性の証であるのかもしれません。


<おしまい>