2007年10月17日水曜日

WEBおよびBlogにおける匿名性の問題について

タイトルに表わしたテーマについて、あまり大上段に構えると話が大きくなりそうな予感がします。

ただいま、まさに大きな社会問題となっている匿名性を理由とする様々な犯罪の発生、また、それらの誘発関連性について、あるいは裏ネットだの自殺サイトだの、きっと避けては通れなくなるだろうと思います。こうした背景から、フィルタリングの導入に関する検討も具体化に向けて議論が進展している模様です。

自分でテーマを設定しておいて妙な話ですが、社会学者でもなければ犯罪心理の権威でもない私が、この場であまり深入りすることには、本能的に危険を感じてしまいます。

ただ単に感じたことを述べるだけならともかく、このテーマで責任を持った意見を他人様に向けて発表できるほど、理屈や実証を積み上げている訳ではないので、もっとテーマを身近な場面に限定して、例えば私的心情の吐露など織り交ぜたりしながら表してみたいと思います。

話の発端はこうです。
どちらかといえば読むことが好きな家人とともに、気軽に始めたブログでした。
(タイトルはここ最近に変更したもので、オープンした当初とは異なります。)

PCのセッティングやブログの登録、その維持といった役割と、もう一つは記事周りの題材集めや構成など、大別してこの2つの役割が合体して始まったのですが、その頃に匿名性がどうだ、こうだと感じるわけがありません。
しかし、名前入りの記事として書き分けでもしない限り
「ブログ上に現れる人格(?)は一つだね」
ということに、頭を悩ましたのは確かな記憶です。
ワープロ代わりに何かしら書き留めるくらいで、PVが一日一桁、間違って20そこそことか言っているうちは良かったのですが、どうせならアクセス・アップしようということで、SEO対策したりして、PVの上昇過程を確かめるのは楽しみでもありました。

というわけで、現時点で私たちがメインで動かしているブログは、例えれば漫画の藤子不二雄さんのような状態にある、つまり、ここでは「ブログ妻」と「ブログ夫」の合作ブログなのです。そして、ややこしい話ですが、Googleに場所を借りて本稿を起こしているのは「ブログ夫」なのです。
途中からは「Blog Press Agent」と称して、ブログを介したマーケティングのビジネスモデルの実験場としても意義がありました。
ここに来て外部からのリクエストに応じ、つまり、ニュースリリースを題材にテーマに沿った記事を起こす…、与えられた一定の制約の下で文書を起こす、いわばブログ上の売文業としてトライアルしているところでもあるのです。

ここで、匿名性と私たちのブログ問題について整理します。
つまり、
1.スタートした当初と環境に変化が生じた。
2.まじめに読んで下さる読者の方(失礼な表現ですが他に思い当たりません)が増えた。
3.自己満足には留まらなくなってきた。

友人、知人、それらの方々から人伝に伝播している程度だったら、
「実は、こういう事情なんですよ」
と、口伝に旨を伝えることができるし、そうしてきました。
しかし、気付いた頃には読者の方は面的に拡散しておりました。

PVは多くはないが安定的に一定数を確保しているので、何かしら覗いて下さっていると思います。中には、ご自分のPVのためと割り切っていらっしゃる方がいらしても当然だし、そのことは割り切って考えられます。お互い様ですね…と。
しかし、見も知らずのまま、そうと信じて読んで下さっている方々に対して、少なからず気まずい心持になってきていることも確かなのです。

匿名性との関連と言っても、間違っても「匿名だから」書いてあることに嘘がある、あるいは虚構をもって他人様を誹謗中傷したりする目的のものなどではありません。
ですから、ブログの内容をして「気まずく」なっているわけではありませんので、ご安心を願いたいところです。

かつての勤め先で社内ベンチャーとかの触れ込みで、出版社を起こす企画の当初メンバーだった頃に「なんとか研究会」とか「かんとか委員会」といった人格が表に出ない名前でもって編著者を立ててゴーストしていたときの、あの感覚に似ており、その頃のトラウマなのかもしれません。


<おしまい>